自然状態

http://d.hatena.ne.jp/tikani_nemuru_M/20090423/1240455979
ホッブズ的自然を指すのか、ルソー的自然を指すのか、気になります。

 この過程は八段階に分けることができる。その第一段階は人間関係が全く欠如している状態であり、純粋自然状態と呼ぶことができる。そこでは「自然人」は、野獣のような生活をし、その本能が求める以上の欲求を持たない孤独な野蛮人として描かれている。ここで注意すべきは、ルソーがこのような自然人を完全に幸福なものとして描いていることである。なぜならば、彼は独立しており、満たされているからである。さらに重要なことは、このように概念化された自然状態が本質的な平等の状態だということである。

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Library/6752/Rousseau-j.html

 注意すべきは、以上のようなルソー描くところの人類の「発達」が歴史的事実ではなく、抽象的な概念設定であるということである。

「自然に帰れ」という訓戒が意味するものは、現存する社会状態を破壊して野蛮状態に戻るということではなく、「自然」が社会の中に生きる人間にとっての基準でなくてはならないということなのである。

ホッブズは人間の自然状態を闘争状態にあると規定する。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%83%E3%83%96%E3%82%BA

しかし自然世界の資源は有限であるため、無限の欲望は満たされることがない。人はそれを理性により予見しているから、限られた資源を未来の自己保存のためにつねに争うことになる。

これがホッブズのいう「万人は万人に対して狼」、「万人の万人に対する闘争」である。