橋の下のエクストレイル、橋の上のダイエー

2000年も近い頃、日本には二大赤字企業があった。ダイエーと日産。有利子負債2兆円コンビである。

彼が「日産リバイバルプラン」と名づけて、日産に対して行ったことも、基本はコスト削減です。村山工場の閉鎖、ディーラー網の再編と直営ディーラーの20%削減、世界で14万8千の従業員のうち2万1千を削減、1145社の納入業者を600に絞込み、などの諸策が功を奏して、日産は倒産寸前の状態から驚異的な回復を遂げ、着任の翌年には早くも史上最高益をあげました。

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まず、コスト削減で業績向上するのは一見簡単ですが、そではありません。アメリカではコスト削減で業績向上を目指すというのは渡り鳥経営者の得意技ですが、うまくいくことはむしろ少ないくらいです。ほんの1−2年の取り繕いはできる場合でも、コスト削減の結果、顧客と従業員の心が離れて、再びコスト削減を行うというデス・スパイラルにはまってしまう方がむしろ多いのです。それどころか、日本では肝心のコスト削減自身もしがらみに囲まれて中途半端に終わり、残ったものは従業員の不信感だけとなることもまれではありません。その意味でゴーンの日産でのコスト削減は社員の志気の向上や、顧客の増加というプラスの結果を生みだし、時間的な素早さも含めて日本では極めて成功した例と考えてよいでしょう。

当初は両社の文化的土壌の違いやラインナップの重複、日産自動車の負債の大きさや労働組合の反発などを理由に、同業他社やアナリストをはじめとする多くの専門家がその行く先を危惧した。
ルノー日産自動車の共通のプラットフォームを使用するルノー・クリオ
(日本名 ルノー・ルーテシア)

しかしその後、ルノーからの巨額な資金投入が行われた上で、ゴーンの指揮の下両社の間で車台(プラットフォーム)やエンジン、トランスミッションなどの部品の共通化、購買の共同化などを通じて両社のコストダウンを行う傍ら、「日産リバイバルプラン」計画の下、東京都武蔵村山市にある村山工場などの生産拠点の閉鎖や子会社の統廃合、余剰資産の売却や早期退職制度による人員の削減などの大幅なリストラや、新車種の投入、インテリア・エクステリアデザインの刷新やブランドイメージの一新などの計画を次々に敢行した。

また、ゴーン自身がテレビコマーシャル、インタビューなど、メディアへの積極出演により、残された日産社員および株主、関係者への配慮を見せた。日産自動車株主総会を日本語でおこなうなど、全ての利害関係者へ、社内改革をアピールした。

その結果1998年には約2兆円あった有利子負債を、2003年6月には全額返済し、12%前後まで落ちた国内シェアを20%近くまで回復させた。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%B3

ちなみに、2008年は13.3%*1だそうだ。



ダイエーはこんな感じ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%BC