米国自動車会社フォードのT型フォードは自動車の普及に大きく貢献し、
自動車産業の歴史はここから始まった。
一定品質を低価格で大量に生産することにより、自動車を大衆のものにした。T型フォードはアメリカの大量生産大量消費時代の幕開けの象徴でもあった。
1908年のT型フォードの誕生以来、フォードは大きく躍進し、
市場で圧倒的な位置を確立した。1920年代に入るとGM社が毎年モデルチェンジをし、
多様な製品ラインを売りに、攻勢をかけてきた。それでも顧客の絶大なる支持を誇っていたT型フォードについては、
長い間モデルチェンジや後継車種開発が行われなかった。
エナメルの黒単色のモデルがすべてであった。ヘンリー・フォードの言葉がある。
http://www.cornell-jp.com/modules/wordpress/archives/2009/07/07/post-143/
「どのような色でもお選びいただけます。それが黒である限り」*1
フォーディズム、っていう言葉があるように、何もないところから、モータリゼーションを発展させたヘンリーフォードとT型フォードの功績には優れたものがある。
「もし私が顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らはもっと速い馬が欲しいと答えていただろう。」
http://blog.be-open.net/idea/idea-new_commodity/
もしかすると、ジョブズも
「もし私が顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らはもっと速いガラケーが欲しいと答えていただろう。」
とか言ってたりして。
*1:Any customer can have a car painted any colour that he wants so long as it is black. http://en.wikiquote.org/wiki/Henry_Ford