天下りについて

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あらゆる困難が科学で解決するこの平成の時代、いや解決しないけど、大概のことがWWWで検索できる2010年代。だが、ちょっと前まではWWWの情報は限られていたし、高度成長前は日本語の書籍にもならなかったし、もっと前は活字での入手ですら困難だった。いや、そんな時代に生きていたわけじゃないけどさ。スマホがあれば検索できるようなことを、ちょっと前では有料データベースやCD-ROM集、もうちょっと前は日本語の書籍や雑誌、さらに前は原語の書籍や雑誌、そしてもっと前は留学先の教授の講義のノート、を参照する必要があった。そういう環境では、専門家の養成は国家的事業であり、省庁で育成された専門家を民間に払い渡すことに大きな意味はあったのカナ、と思う。


イマでは、その意義はあまり主張されず、雇用システムの一環として議論されることが多い。建前上、終身雇用であり、エリートを選抜するために残りを「天下り」の形で放出する、と。ただ、天下りを受け入れる組織の士気が減退するので、それなら、荘園つくってそこの管理人でもやってもらったほうがいいかも。福島県あたりにさ。


単純に、「天下り禁止」法案が成立すると、それを考慮に入れた人間のみが公務員を志願し、また、現在公務員として働いている人も、それを考慮して退職時期を決めるだろう。「同期との競争に負けても職にしがみつく職員をクビにする法案」を作ってもいいが、やはりその法案を考慮に入れた人間が公務員を志願することになる。「育てたいようには育たず、育てたように育つ」