マイケル・ムーア最新作『シッコ』にみるアメリカの医療危機

ネレーン・フォックスというカリフォルニア女性も、医療保険会社から骨髄移植手術の費用負担を拒否された結果、乳癌で死亡した。ジョージア州では、或る夫妻の乳児が心臓停止に陥った際に、医療保険会社側の命令で45マイル(約72キロ)も離れた病院に連れて行かざるを得なくなった話もある。乳児は生き延びたが、迅速な治療があれば避けられたはずの永久的障害に苦しむことになった。ニューヨークでは、ブライアン・ジョーンズという名の乳児−事件当時、地元メディアで盛んに言及された新生児が、出産後24時間で病院を退院せよという医療保険会社側の要求により心臓疾患が発見されず死亡した。異常を発見できたかもしれない検査をあまりにも急いで実施したためだ。

http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2007/06/post_e874.html

それでも、アメリカの方が好みな人

アメリカの保険制度はめちゃめちゃだ。しかし高度医療は目を見張るものがある。対する日本は、整然とした保険制度と、目を覆うような医療が横行する。(もちろん全部のお医者さんがひどいわけではないが)どちらがいいかは個人の好みによるだろう。

http://www.chikawatanabe.com/blog/2002/11/post_3.html

この話だけでなく、アメリカという国に住んでいてよく思うのは「日常的なことはことごとくすんなり行かないけれど、有事の際には底力を発揮する国だ」ということ。電話のとりつけ、家の修理、ちょっとした家具の注文、そういった「普通のこと」は全く持って正しく遂行されない。頼んだタクシーは来ない、特別注文した家具はなくなる。でも、9月11日という国家にとっての「有事」、2歳児の自閉症という家庭にとっての「有事」には、非常に力強い。


日常的なことがすんなり進んで、有事の際には力強いというのがいいに決まっているが、まぁどっちか選ばないとならないんだろう。私個人の好みとしては、有事に強い方に税金を払いたい、と思うのであったが、まぁ、これは本当に個人の好みの問題である。

 まあ、貴族になれるなら、奴隷制、階級性の国がいいよね。
 チンはたらふく食っておるぞ 汝人民餓えて死ね。