未来の医療は、コンビニスタイル。但し、私の想像とは違う形で。

医師の技術が高価になりすぎてしまったアメリカでは、診療資格を持った看護師による「ミニクリニック」という試みが始まっているそうだ。

アメリカで最近誕生しているのが、異業種の医療サービス参入による「ミニクリニック」だ。 ウォルマート、ターゲットといった大手小売チェーンや、ウォルグリーンなどのドラッグストアチェーンが、 次々に店内に簡易クリニックを設置するトライアルを始めている。
従来型の病院では一回あたり110ドルかかった診療を、40-60ドル程度とほぼ半額で提供。 行うのはちょっとした怪我や風邪、予防接種といった簡単な医療行為のみで、 少しでも問題がある患者は一般病院に行くように指示する。予約は必要なく、 待ち時間があっても、併設店舗内の買い物で時間をつぶすこともできる。
トンデモない米国医療システムからイノベーションが生まれるのか

あるいは、最近のフィリピン。医師の海外流出が激しくて、医師のいない地域があちこちにできているこの国では、医師の仕事を看護婦さん達が引き継がざるを得ない。

http://medt00lz.s59.xrea.com/blog/archives/2007/02/post_450.html

 えーと、私が考えていたのは、簡易クリニックで、担当者はB級医師を考えていたけど、米国式ではA級看護師のようだ。このへんは言葉と資格の綾なので、特別臨床診察師、でもかまわない。簡易クリニックには、交代制で診察担当者が駐在し、24時間営業も可能とする。AEDのような、自動診察治療器が存在する平成が21世紀で陰陽師な昨今、自動血圧計、自動心電図、自動聴診器、自動体温計、デジタルカメラ、を備えるわけ。で、やばそうな所見が出たら、コアホスピタルに転送する。20万都市に一軒くらいな感じ。ファミレスのセントラルキッチンみたいな感じ?で、そこでは、救急担当医が交代制で駐在し、24時間営業なわけ。サテライトクリニックからのデータを見ながら、自分で対処するか、専門医を呼ぶか、地域に一個くらいのセンターに転送するか、検討を始める、と。例えば、サテライトを2万人に一軒、コアを20万に一軒、センターが日本で10軒くらいとすると、えーと、サテライトだけで5000軒か。
 建物だけ、設備抜きで何兆円かかかりそうだけど、

  • 機材・薬剤の一括購入
  • 診療のマニュアル化
  • 情報システム導入の効率化

 など、メリットはありそうな気がする。もちろん、ミクロマクロに突っ込みどころは多数ありそうだけど、冗談なのでご容赦を*1


 まあ、そんなことを思っていたけど、実際は従来型書店と、コンビニと新型古書店のような関係で、雑誌はコンビニで買い、マンガだけ書店で盗んで新型古書店で売り、中古マンガを新型古書店で買う、みたいなふうになりそう。
 つまり、病気になった人は「ミニクリニック」に行き、投薬や処置を受ける。で、トラブルが起きそうになると、従来型病院を紹介される。従来型病院へきた患者は「おい。こんなんなったぞ。どうしてくれる。「ミニクリニック」から連絡がいった筈だ。「ミニクリニック」では、専門医が直ぐにみてくれると言ってたぞ。すぐに診察しろ。」と、夜の8時くらいにやってくるわけですな。

*1:ただ、この前も、人工呼吸器の配管が外れて、コールを聞き逃して患者が死亡した事件も、例えば呼吸器にCO2モニターをつけて、配管が外れたら看護師に持たせた端末のヘッドセットから、「○○号室の○○氏、EtCO2 1%未満」と連呼させるようなシステムだったら、ちゃんと駆けつけられたかもしれない。システムでなんとかなるところを、注意力の問題に帰結させるのは、あまり幸せな結果にならないような気がする。でもって、結局、アメリカあたりで標準化されて、こういうシステムが整っていないのはいけません、といって、高価な米国製品を輸入する羽目に