返答ありがとうございます。挑発的な文面に対して冷静なご回答をいただき、こちらも少し冷静に回答します。
http://blog.goo.ne.jp/rice-addict/e/b85bc21314e267656b4c8db991d2243e
ミクロな栄養素だけに注目した「バランス」にこだわるのは危険だと言えるでしょう。
これは、非常に正しい文章だと思います。
これに対し、日本人は長い歴史の中で独自の工夫を食生活に加えてきて、昔の医療・衛生事情や食料不足を考えれば健康な暮らしを送ってきたと思われます。特に今でいう生活習慣病のようなものは昔はずっと少なかったわけです。だからその経験則をベースに、どんな栄養素がどう作用しているのかはわからないけど伝統的な日本食を中心とした食生活にしていきましょうというのが主張だと思います。分析 vs. 経験則というところでしょうか。
「伝統的な日本食を中心とした食生活にしていきましょうという主張」
には同意します。ここから先は、もう、宗教とか妄想とか思われてもいいので、自分の考えを開陳しますね。
栄養は、体の「健康」を保つための要素だけれども、栄養があれば「健康」を保てる、というものではありません。どの「栄養素」が足りなければ、どういう疾患が発生する、というデータは沢山蓄えられています。また、どの「栄養素」が過剰になると、どういう疾患が発生するか、というデータも、沢山蓄えられています。で、私個人としては、特別な水を飲むと、ガンが治るとか、なにかとなにかを一緒に食べるとガンにならないとか、そういう説は信じていません*1。
ただ、あくまでこれは、生理学的、医学的な物語です。人間に最適な栄養素を投与すれば、成人病の発生も癌の発生も最小限に抑えられるかもしれません。でも、それは、社会的な人間には相応しくありません。医学、生理学、栄養学によって提示された枠*2の中で、食生活という物語を提示する、その際に、伝統的な日本食を中心とする、それは非常に納得できる話です。
それでも、「食事の中には、分析できない何かがあり、それが、健康に重大な役割を果たしている」という発想がどこかにあるとすれば、やはり私はそれに反対するでしょう。