"90年代キーワード「不殺」"

http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20051105/p1

http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20051019/p1で書いた、

70年代の「宇宙戦艦ヤマト

主人公と故郷の傷の回復は容易で、ストレートに家族は回復される

80年代の「機動戦士ガンダム」「銀河英雄伝説

主人公と故郷は回復不能の傷を負うが、かろうじて疑似家族の回復に成功する

90年代〜00年代「新世紀エヴァンゲリオン

主人公と故郷は回復不能な傷を負い、疑似家族の回復も困難となる

和月は、このエヴァの先を書こうとしているのだけど、失敗してるんだよね。

『不殺とくれば「トライガン」も。そしてトラウマ・心理学っぽい所にいながら「MIND ASSASSIN」はキッチリ殺してたりするので興味深いような気がしました‥。』

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otokinoki
『なるへそ「トライガン」も不殺ですね。構図として「トラウマのある主人公が、去勢された武器で贖罪の戦いをする」というパターン。そして二人の漫画家共にアメコミとエヴァ格闘ゲームが好き。
《去勢された武器によってストーリーと家族の回復》を目指すのだから、《少年が男になる》のが難しいのもやんぬるかな。』


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otokinoki
藤田和日郎もそうだけど、アシスタントの付く漫画家としては「少年の善性を信じていて」「PC的な正しさ」を信じている漫画家は、アシスタントを育てるのが上手いらしい。』

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taky
『始めまして。
「トラウマのある主人公が、去勢された武器で贖罪の戦いをする」というストーリー、Fateなんかも当てはまりますね(旬の話題?)。
この場合に巧みなのは、「回復失敗/悲劇的消滅 = true end」と「回復/無限の日常 = happy end」を「重ね合わせる」ことで、リアリティと傷の回復を両立させていることでしょうか。』

 エントリーも面白いが、コメント欄も面白い。
 HxHで、ゴンの不殺が懐疑的に描かれて、ワンピはシステム的に殺しを排除し、
 GXのブラックラグーンとか『新暗行御史』が殺しまくりなのは何故だろう。