劇症型溶連菌感染。知らんけど。

劇症型溶連菌感染がテレビで放映されていたようである。知らんけど。


知らんけどちょっと書く。
劇症型溶連菌感染、『溶連菌感染』の劇症型であり、『劇症型溶連菌』の感染ではない。たぶん。
なので、現在のところ『劇症型溶連菌』を検出すれば初期治療ができるとか、『劇症型溶連菌』を撲滅すればよいとかそういう話ではない気がする。もちろん、将来的には『劇症型』になる溶連菌のゲノムを調べて違いを見つけられる可能性はある(けど、そんなことは何百って施設がやってるだろ)。


個人的には、なんか、ほら、あの、『ブロック崩し』。あんな感じ。正面からボールを当てているうちは『ピコツ』『ピコツ』って程度だが、何かの拍子に裏側に突き抜けると『ピコピコピコピコ』とあっという間にブロックが崩れる。溶連菌が筋膜に感染を起こした時がそんな感じ。診断した瞬間に皮膚を切開し感染した筋膜を開放すると『ボールが画面上方から抜けて崩れが止まる』状態になるわけだ。普通の病気だと『採血をして結果を見ましょう』『CTを取りましょう』『点滴をして様子をみましょう』になるのだが、劇症型溶連菌感染だとその時間でどんどん壊死が進行する。


 診断はなー。えー、『割りばしで突いたくらいの痛み』と『ナイフみたいに尖がったもので傷つけられた痛み』が違うとか、『デコピンされた時の腫れ』と『ガンジーが助走して殴った時の腫れ』が違うとか、それは誰にでもわかるんだけどじゃあどこで区別すればいいのかは難しい。『ぼっち・ざ・ろっく!』の舞台の下北沢が都会で、『菜なれ花なれ』の舞台の高崎前橋沼田が田舎なのは一目瞭然だけど『じゃあ境界はどこか』と言われると難しいように。