涼宮ハルヒが憂鬱

現実と虚構を180°向かい合わせ、その対立による軋轢を残酷なまでに描くっていう作品は山ほどあると思うが、例の設定を導入することで位相をずらし270°の角度で現実と虚構を対峙させ、合成ベクトルで物語が走り出したのがハルヒって考えている。



 言うまでもなく、フィクション(小説)は二種類に分けられる。「『ドン・キホーテ』のような小説」と「そうでない小説」(つまり「騎士道物語」)である。『ドン・キホーテ』のような小説とはどういう小説か。主人公が小説を読んでいる小説である。『ボヴァリー夫人』のような小説である。『はてしない物語』のような小説である。そして、『中二病でも〜』のような小説である。

http://d.hatena.ne.jp/akabeko8/20121016/p1