寓話

特許の場合こんな事例が考えられます。

とある会社が、とある病気に対するワクチンを発明しました。

その頃、某貧困な国では、その病気によって死者が大量に出ています。

ワクチンは安価に大量に作れるものでした。

しかし、某貧困な国では特許料が払えません。

某貧困な国が取りうる選択肢は次の2つでした。

選択肢A:特許権を侵害して、ワクチンを生産し、多くの人を救う

選択肢B:特許権を守り、ワクチンを生産をあきらめ、多くの人を見殺しにする

http://d.hatena.ne.jp/higotakayuki2/20090306/p2

寓話の続き。
実際の出来事とは関係ないよ。


某貧困国は、特許権を侵害して、ワクチンを生産しました。
それによって、多くの人が救われました。
そのワクチンは安価なので、その会社のある先進国にも、こっそり持ち込まれます。
値段が一桁安い、そのワクチンを見てしまうと定価なんて払えません。
ワクチンの売れ行きは激減し、会社は困ってしまいます。


で、そのワクチンが広く使われるうちに、病原体に耐性ができてきました。
あたらしいワクチンの開発が必要です。でも、ワクチンの開発って、多額の費用が掛かるのです。
PC1台にAEでもあればOK、というわけじゃありません。
でも、ワクチンの売れない会社に、その費用はありません。投資を集めようにも、成果が公開され、収益が見込めないので集まる見込みはありません。「貧困国の為に、企業の権利を制限しろ!」と叫んだ人が、会社の株を買ってくれたり、無料で働いてくれるかというと、別にそういうことはしないようです。
もっと投資が回収できる薬品に資源を集中し、ワクチン開発からは手を引くことになりました。



そして…貧困国にBIが導入され、住民は月に1000ドルだか10000ドルだか支給されることになり、定価でワクチンが買えるようになってめでたしめでたし。財源はどこだって?それを訊ねると、脅迫罪で収監されるよ。