確率的な事象、リスクを伴う事象を扱う場合は、ポリシーを定め、ポリシーに沿った行動を取っていれば、それを容認し、そうでなければ非難をする。そういう形になるかと思う*1。で、合理的なポリシーであれば存続し、そうでなければ、どこかで破綻する。
宝くじなんかそうかな。消費者感情、買った人目線、そういうのを考えれば、外れ籤なんてないほうがいい。まあ、結論として、くじの売り上げ総額マイナス管理費を、「それなりに公正に」抽選し、分配する、というポリシーでシステムは存続している。
大野病院事件は、「リスクのある患者を、一人の医師で手術する」というポリシー自体が問われた(いないかも)。結局、分娩は帝王切開に移行する可能性があり、帝王切開には癒着胎盤など、事前に診断不可能なリスクがあり、となると、分娩する際には、複数の産科医、麻酔医、充分な血液を用意しておく必要がある。というポリシーを採択することは、事実上不可能なので、無罪という結果にはなったのだろう。
ただ、医療行為の後、死亡し、家族により告訴された場合、逮捕し、三ヶ月勾留する。という行為、については、特にコメントはなされていない。彼らは、彼らのポリシーで行動し、今回の判決は、彼らの主張が裁判所に採択されなかったにとどまる、ということだ。
国境を越えた侵攻がないことと、軍備を備えていないことは、結構異なる。国境線の向こうの軍備に備えて、こちら側に軍備を拡充することになるだろう。やる気があれば、竹槍でB29も落せる筈。要は、勇気がないんでしょ、と、言うかもしれないが、矢面に立つ人は、そうは思わないかもしれない。
*1:もちろん、メタポリシーの問題もあるが、考えない。