ここは「良心」レストラン

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 ある料理人の家の裏口で、男が倒れていた。恵まれない男のために、彼は料理を出すことにした。
 裏口で、料理をつくって出してあげると、彼らは大変喜んだ。おお、良心的な料理人よ!彼らは、お礼に、小銭をおいていくこともあった。
 その話を聞いて、恵まれない人があつまってきた。料理人は、大鍋で料理をつくり、毎日配った。アルバイトもやとって、机も増やして、屋根を貼った。そうすれば、みんな喜んでくれるかな。入り口には、空き缶を置いて、寄付を募った。



 そして、月日がたった。
 料理人のつくったテントには、大行列。並ぶ人は、口々に料理人を非難する。我々をこんなに並ばせるなんて、なんて良心が無い人間なのだろう。テントの中には、行き場の無い人間が住み着いている。あなたたち。待っている人間がいるので、他へいってくれませんか。すると、彼らは、口々に料理人を非難する。この値段で、食べられるところはあるんですか。追い出そうとするなんて、なんて良心が無い人間なのだろう。夜中になると、酔っ払いがやってきて、今すぐ食わせろ、と叫びます。夜中に飯も食わせてくれないなんて、なんて良心が無い人間なのだろう。
 

 なにが間違えたのだろうか。うつむく料理人を、デカルトさまがじっとみていた。