困った英雄

人は、前線から離れるにつれて勇猛になり、
人は、他人の財布については支払いが鷹揚になるという。


前線から離れたところにいる、「士官学校出で、前線を経験していない参謀」っていうのも困るが、
「前線から叩き上げの将軍」っていうのも結構困る。実在は不明だが。彼らは、「俺は三日三晩、飯も食わず、刀を振り回し敵陣に突っ込み敵将の首をとり、この地位を得た」って言い出す。当時の部下も彼らに心酔し、「あの将軍は本当に凄かった…」と称賛の嵐。
いや、おいら、敵陣に突っ込みたくないから。
で、下手すると、機関銃陣地に、刀で突っ込ませたりする。
「なんだ、今どきの若いもんは… わしの若いころは、刀一つで敵陣に飛び込んだものだ」


数が少ないが、困った英雄として、「特殊部隊の隊長」みたいなのがいる。ハリウッドで出てくるようなの。
いや、あなたが凄くて、あなたの教育を受ければ凄い英雄になれるのは分かるけど、訓練、半日も持ちません。持つのは半時間か。