取引というか、市場というか

 なんか、広場があって、そこに、みんなが品物を並べるの。
 ラーメン450円とか、ソバ450円とか。
 なんか、アルファラーメンとかいって、アルファルファの入ったようなラーメンがあって、一日1万食とか売れているとか。
 値引き交渉している人もいて、成功する人もいれば、しない人も、いる。
 「俺のうどんは、素晴らしいぜ。1万円」とか叫ぶひとがいて、売れない。それも商売。
 「私のドーナツは50円」と言って、早速売り切れるような店もあって、それも商売。
 看板も碌に出さず、身内で酒盛りやっている酒屋にツマミ屋みたいなのもあって、畜生クネクネしやがって、とおもうけど、それも商売。
 「俺は商売初めてなんだ。みんな、買ってくれよ」と宣伝しても、買って貰えない人がいて、それも商売。
 美味いという評判がたてば、客は増えるし、不味いという評判がたてば客は減るし、痛いという評判がたてば、見物人があつまる。「無断で眺めるの禁止!お客さんだけ、眺めて良し!!」と、道路脇のワゴンで叫ぶ人がいる。それも商売。通行人は、見られたくないなら、道路で売るの止めれば、とか思ったり思わなかったり。
 市場では、ガイドブックが作られている。美味しい店には☆が一杯付く。そうでない店については、まあ、それも商売。
 相手の希望価格を、大幅に値引いた価格を提示し、「あー、そんな値段じゃ売らない?お前は市場を何だと思っているんだ」いや、交渉の決裂は犯罪ではありません。