昔から*1ネット上の本の感想は本の売り上げにどの程度影響あるのかという問題がときどき話題になる。結論はいつも同じで「わからない」となる。理由は主にふたつ。


本の売り上げの推移についての広範囲かつきめ細かなデータがないか、またはあったとしても議論に適した形では提供されていない。
適切な統計データがふったとしても、ネット上の書評や感想文が人の読書または本の購買行動にどのような影響を与えるかの基礎研究がないため、因果関係と相関関係の区別がつかない。

http://d.hatena.ne.jp/trivial/20070607/1181175561

売り上げの実数は出ないけれど、サンプリングという形であれば、ランキングを得ることはできる。
http://grev.g.hatena.ne.jp/keyword/%e5%a4%a7%e9%98%aa%e5%b1%8b%e6%96%87%e5%ba%ab%e9%83%a8%e9%96%80TOP500%e3%81%be%e3%81%a8%e3%82%81
こんなの。


と、一行書いたら飽きた。
ラノベ書評サイトが、イノベーター、オピニオンリーダーの役割を果たす、というイノベーター理論も考えられるし、ラノベマニア、2chといった「初期市場」と、「メインストリーム市場」のあいだにはキャズムがある、というキャズム理論*1も考えられるかも。


イノベーター

オピニオンリーダー
↓ 
アーリーアダプター
↓ 
アーリー・マジョリティ
↓ 
レイト・マジョリティ



しかし、イマになってみれば、マジョリティー向けだよね、というシャナハルヒゼロ、という作品群も、発売当時は初期市場向けだったように受け取っていたような覚えが。

要するに

 セグメントの違いを、価値の高低と勘違いしたり、勘違いさせる発言をしたりすると、幸せに結びつかない、という話で、ラノベ評論サイトとか、はてブとニュースサイトの話なんかもそうだと思う。