トレスと模写の間:CLAMPのトレス騒ぎ

法的拘束力と、倫理の問題と、一つのアーティスト集団の見解は同一でないことに注意。


http://d.hatena.ne.jp/NaokiTakahashi/20051020#p1


トレスはダメ、模写はOK、みたいなことを言ってる人も結構いるけど、著作権法上、トレスと模写に扱いの違いは無かったように記憶している。

おそらく、法の問題じゃなくて心情的に、トレスは模写に比べて技量を要し労力を使う、というようなことを言いたいのだろうけど、それは作家の事情でしかなく、出来上がったものが同じなら作品の評価とは関係ない。アートは出来上がった作品それ自体の価値を評価する体系であって、作家の技量や労力を評価する体系ではない。主張として無理があるような気がする。

ところで、「目トレス」という言葉を俺は聞いたことがないのだけど、同人用語かなあ。


クリーンルームメソッド:結果だけでなく過程が注目される、一つの例。
http://www.nifty.com/webapp/digitalword/word/009/00934.htm


clean room method
 ある製品と互換の製品を開発するための手法。特に、互換マイクロプロセッサを開発するときに採用される。 このクリーンルーム方式では、ある製品の仕様を分析するチームと、その分析結果に基づいて互換製品を開発するチームを完全に分離する。

トレースサークル「Fair Wind」を巡る経緯
http://www.geocities.co.jp/WallStreet-Stock/5228/keii.html

・(・∀・) の模写指摘に対して、この間に3件のレス。内訳は、ファン二名、及び管理人。ファンの言い分は「頑張って考えてイラストを書いているのはコメントを見ればわかるはず、このような書き込みは中傷である」「勝手に模写と決め付けるのはひどい」といった感情的なもの。

・管理人のレスの内容は「どの絵が模写かわからない」「パロディは、原作者を目標に行うものであるので、絵柄が似てくるのは当然である」「同人誌にオリジナリティーを求めるなら創作に行け」といったもの。口調は皮肉的。言っている内容が支離滅裂な割に、まだことの重大さを感じていないのか、余裕を匂わせる態度。


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