靴 (ザ・スニーカー )

 ザ・スニーカーを購入するのは、これが初めてだ。目当ては、ネットで話題の、長門有希の100冊。記憶を辿ってカウントすると、8冊くらい。全然本を読んでないと実感。
 短編読みきりの、ハルヒやバイトだけ読んでみる。だいたい、長編の雑誌連載を途中から読むのってかなり難しいことではないだろうかと思い、他は保留。
 大塚英志のエッセイ。伊豆の踊り子、は、「成人通過儀礼で殺害されるサル」の、サルを視点とした物語、という解釈が面白い。小説は、昔話に対比されるもので、昔話では主人公以外はNPCだが、小説では登場人物にみな内面があって、という話。よく、「他者性」という言葉が使われるが、そういうことなのだろう。大塚英志曰く、なぜ主人公は踊り子と結ばれないのか。それは、主人公が芸人の一座に、金銭を渡したからである。そのため、主人公は昔話の型式に囚われ、猿の役を割り振られてしまったのである、と。なんか、Missingな論法。

 人身御供論:金を渡されて、猿の嫁となる少女が、勇者とかなんかの力を借りて、猿を倒して村に帰還する話。これを、大塚は成人通過儀礼とみている。