Excel名人伝

趙の都・邯鄲に住む紀昌は、天下第一のExcelの名人になろうと名手・飛衛に入門し、五年余の難しい修行のすえにショートカットとピボットテーブルを習得した。
紀昌は飛衛を倒そうとして引き分けとなったため、さらなる名人を求めて西の霍山に隠棲する老師・甘蠅を訪ねる。紀昌は操作をせずに作業を終わらせるVBAマクロを甘蠅に見せられ、霍山にとどまる。

九年後、紀昌は無表情の木偶のような容貌になって邯鄲に戻ってくる。飛衛をはじめ邯鄲の住人は紀昌を天下一のExcel名人と認めて絶賛するが、紀昌は「至高のExcelはエクセることなし」と言ってExcel名人芸を披露しようとしない。「Excelを使わないExcelの名人」として紀昌はかえって有名になる。その後ついに紀昌はExcelを手に取ることがなく、晩年には表計算ソフトの名前すら忘れ去るに至る。紀昌はクラウドERPを導入し*1、名人芸に頼ることなく会計から販売購買管理をこなせるようになったのだ。

*1:ここでババンとパッケージ名が出る