A地点から、B地点まで

いつの間にか恋をしてたんです♪


じゃなくて。
校庭の、A地点から、B地点までの最短経路を求めよ、なんていう話であれば、直線を引いてその長さを測るとか、三平方の定理とか、一意に、自明に、正解が導き出せる。


これが、渋谷のどこから上野のどこまでで、いちばん「いい」経路を求めよ、なんていう場合は、ちょっと面倒になる。「いい」経路は、安い経路なのか、速い経路なのか、乗り換えが少なく混雑も緩やかな「ラク」な経路なのか、窓の景色がいい経路なのか、不確実性の少ない経路なのか、便数の多い経路なのか。


 こういう課題が出された場合、いくつかの価値観で最適な経路を提示した上で、自分はこの価値観での経路が「いい」と考えます、と答える訓練は、必要かもしれないし、必要でないかもしれないし、「俺はエスパーじゃない。価値観を提示してくれないと話にならない」と言い返すことが必要かもしれないし、ともあれ、「ケータイで探索したら、これが第一位に表示されました」と回答する人が増えることは間違いないだろうな。