http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20080909/p1
もともと*1、IQは、落ちこぼれ検出用ツールとして開発した心算だったそうな*2。ビネーさん的には(そして、グールドさん的には)人種や身分でIQには本質的な差はみられず、教育機会の有無が差の原因になる、という雰囲気*3。ので、IQが低い層に補習をやって、IQを向上させ、ビネーさんは喜んでいたらしい。
学校での劣った成績の原因が何であれ、自分の作った尺度の目的は、限定のためのレッテルを貼るためではなく、手を差し伸べ、改善するために特定することである、と。ある子どもたちは生まれながら普通の成績をあげられないかもしれない。しかし、全員が特別な援助によって改善可能である。
(P287)
プリミティブなIQですら、こうなのだから、公教育の目的からすると、「学力調査結果の低い学校には、重点的に教職員を配置し、改善にあたる」施策をとるといいかな、とは思う。ただ、IQが、低IQ層の排除、人種差別のツールとなり、ナチの人種差別の支柱の一つになった*4ように、学力調査結果がどう運用されるのか、は興味がある。