RFIDで書籍買取制

昨年の書籍、コミック、ムックを合わせた返品率は38.1%に達した。30%前後で推移していた30年ほど前に比べ増加が目立つ。返品本の約4分の1は廃棄処分されるとされ、損失は毎年約1700億円にも上るという。

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080817/acd0808170917006-n1.htm

小学館は平成11年以降『21世紀こども百科』など計6点で責任販売制を実施した。96・3%という高い平均実売率を記録したものの、返品時のペナルティーを恐れた書店が追加注文を渋ったため販売部数はいまひとつだった。似たような制度を行っているのは、返品を仕入れの5%までに制限する「ハリー・ポッター」シリーズなど一部の人気作品に限られている。

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080817/acd0808170917006-n1.htm

そこで、小学館が編み出したのが、両制度の利点を生かした委託販売・責任販売の併用制だ。第1弾として11月18日に発売予定の『ホームメディカ 新版・家庭医学大事典』(6300円)に、取引条件を識別できるRFタグを装着して販売する。委託販売を選択した場合、書店のマージンは約2割程度だが、責任販売ではその約1.5倍。仕入れのリスクを負った書店は利益を上積みできる。また、責任販売の場合、事前に発注すれば確実に配本される利点もあるという。

http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/080817/acd0808170917006-n2.htm

 タグは50円。なので、当面は高額本。
 
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利便性のため、過去転記した文章を再転記

電撃組と靴組

まず、電撃文庫。こちらの特約店制度はその名も高き「電撃組」!(略)そして返品率はなんと23%*11! ええと、書籍の返本率はどんなもんでしたっけ? ええ、30%台後半ですね。


そして割と老舗の*12スニーカー文庫。こちらは特約店制度*13が2004年からスタート*14。何と返本率は20%台まで下がり、2004年度の実売部数は800万部に達したという。ええと、書籍の返品率は平均でどのくらいでしたっけ? 2004年で36%ちょっとくらいです、はい。

http://d.hatena.ne.jp/kenkaian/20060814/1155575582

トットちゃん問題

売れ筋の配本と返品の問題としてよく語られるのが『窓際のトットちゃん』の話ですね。

昔、大ベストセラーとなったこの本、書店の注文に、まんま応じて重版・配本をしていたら、最終的に倉庫が丸々1つ、これの返品で埋まって裁断処分になり、出版元であった講談社は「あれだけ売れて儲け無し」の状態で、担当者のクビがとんだとの噂も。

http://d.hatena.ne.jp/kenkaian/comment?date=20060825#c

ダ・ヴィンチ・コード

 角川書店(東京・千代田)は文庫事業を拡大する。同社として過去最大の部数となる見込みのミステリー小説「ダ・ヴィンチ・コード」を含め、映画原作などの宣伝を強化。有力作品では書店が自らの責任で本の仕入れ冊数を決められる新制度を導入して、返品を減らす。文庫市場は各社の新規参入が相次ぐ一方、販売部数は大幅に縮小している。文庫部門のてこ入れで、今年度は前年度比4割増の3200万部以上の販売を目指す。

 新たに導入した「責任販売制」は、書店が注文した冊数を確実に出荷する代わりに、返品は一定割合しか受け付けない仕組み。3月に発売したダン・ブラウン著の文庫「ダ・ヴィンチ・コード」から導入した。

http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/top/index.cfm?i=2006051406433b1
http://d.hatena.ne.jp/gowest/20060515

中間の取次会社も責任の一端を引き受け、返品率が15%を超えた時は出版社の損失分を現金で補填します。この責任販売制は、返品を減らして(通常の委託販売下での返品率は4割超)コストを削減し、利益率を向上させると同時に販売機会損失を防ぐことを狙いとしています。

http://fx2kmas.air-nifty.com/weblog/2006/03/___9ea5.html

角川書店が今回導入した責任販売制では、

書店が注文した冊数を出荷

その代わり、返品率を一定以下(今回は5%)に抑えられれば角川から報奨金がでる

http://yugo-yamamoto.cocolog-nifty.com/uragami/2006/05/post_c3c0.html

"角川書店、文庫「ダ・ヴィンチ・コード」責任販売の結果発表"

8月末までに発行した815万部(上・中・下巻合計)のうち、責任販売分は7割超の582万部。参加書店数は221法人・5083店舗。報奨金の支払い総額は約7000万円。書店法人別入荷数トップはカルチュア・コンビニエンス・クラブの約33万部。

http://www.shinbunka.co.jp/

ポッター

【出版】ハリー・ポッター 在庫35万セットに書店悲鳴

1 名前: これでも部長ですφ ★ 投稿日: 03/03/13 17:52 ID:???

「売れる」の魔法にかかった!? ハリポタ 35万在庫に悲鳴

 昨年10月に発売され、不況にあえぐ出版業界の“救世主”となった

ハリー・ポッター」シリーズ第4巻「ハリー・ポッターと炎のゴブレット(上下)」

(静山社、セット価3800円)。しかし、返品できないという特例的な契約のため、

全国の書店にある第4巻の在庫は少なくとも約35万セットといい、過剰在庫を

抱えて悲鳴を上げた書店が、他の出版社の書籍を返品するなど波紋を広げている。

 第4巻の販売方法は返品を認めない代わり、注文数を必ず書店に届ける

買い切り制。初版は史上最高の230万セット。11月末の6刷までで350万

セットが全国の書店に販売された。

 だが、年末から売り上げが落ち始めた。「注文数を完売し問題ない」という書店が

ある一方、追加注文し過ぎた書店は「3年でもさばききれない」など大量の在庫を

抱え込む結果となった。

 在庫について、静山社は「約10%の35万セット」としているが、出版ニュース社の

清田義昭社長ら「約20%の70万セット」と推定する業界関係者も多い。

 「第4巻が返品できないため、在庫スペースが少なくなり、他社の書籍を返品

せざるを得なくなった」というのは埼玉県内の書店主。「昨年末から返品が増え

始めたが、原因は第4巻」とみる出版社も複数ある。静山社は「販売推進のための

キャンペーンを検討している」と話している。(京都新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030313-00000087-kyt-kin

http://book.2ch.net/bizplus/kako/1047/10475/1047545536.html

そこで、こういう売り手市場の状況では、「書店の注文によって満数(全部)配本、ただし買い切り」という条件が提示されることがあります。これを書店側から言わせると「在庫リスクを負いますよ(買い切りでいいですよ)、だから注文した分全部くださいね」ということです。2002年発売の『ハリーポッターと炎のゴブレット』では、実際にこういう契約で本が卸されました。

ところがしかし、仕入れたハリポタが結局大量に売れ残って、往生してしまう書店がぞろぞろ現れ、新聞ダネにもなってしまいました。現状ではふつうの書店は、新刊本を買い切りで、自分の判断で「独自に仕入れる」などというビジネスはほとんどやったことがないわけですから、うまく行く方が僥倖だと言うべきでしょう。でも「仕入れ」というのはそういうリスクがあるのが実は当たり前で、そうした失敗を繰り返して小売店は市場を見極めることを学習するわけです。「ハリポタ」のような例はきわめてイレギュラーなケースにすぎす、いまのところ書店には、こういうトライアル&エラーの機会がほとんど与えられていません。

http://f29.aaa.livedoor.jp/~resalep/consignment.html