いまさら話すまでもない部数の話

いつもの発行部数累計をちょっとスタイルを変えてみた。
http://d.hatena.ne.jp/ama2/20070304/p1
固定幅だと、列幅が狭くなってちょっと見にくい。


 時折、部数について疑義を唱える書き込みをみるけど、これらはあくまでも「発表部数」です。
 ただ、販売会社のランキング、株主向け決算公告での記述、増刷の版数、作者の発表、などを照らし合わせると、極端な齟齬は無いと考えています。
雑誌の公称部数は、印刷部数、実売部数と乖離していますが、これは公称部数により広告代を決定し、原稿料は印税ではなくてページ固定な雑誌の性格に起因するものと考えています。収入の多くを広告に依存する雑誌では、広告料さえ取ってしまえば売れなくてもいいわけです。
 これが書籍であれば、広告料を取るわけではないので、収入は売れ行きに依存し、また、印税は刷り部数によって決まります。そうでないこともありますが。ので、返本の山にならない程度に印刷して、注文が多ければ増刷します。増刷がめったに無い雑誌と違います。そんなわけで、大本営発表で水増しするインセンチブは少なそうです。
 もちろん、作者も出版社もグルで、実際には10万部しか売れていないのに100万部と発表して、作者には10万部の印税しか渡さないとか、こちらの文庫は発表100万部だけど平積み1列、こちらの文庫は発表10万部、なのに平積み2列、なんてことが無いように、出版社内、出版社同士、そして税務署もグルになって部数調整会議が開かれ、超秘密のうちに部数を決定。また、書店員になるためには、部数の秘密を漏らさないために血の盟約が求められ、雑誌の公称部数に疑義を唱えてもいいが、書籍の発表部数の秘密は漏らさないことを求められる、なんていう可能性はあります。アポロは月に着陸しなかった。世界は平面だ。
 まあ、そんなことを言っても面白くないので、公表された情報を集積し、既存の発表、他の書籍の情報と比較して、相対的な位置を求めているわけです。別に税務調査とか、統計学的処理を行っているわけでもなく、自分の好きな作品が、どれだけ売れているのか確認するための資料作りをしているだけ、といったところです。