400 :ss403:2008/07/28(月) 02:22:18 ID:kD/JM/43
政治学者丸山真男の概念に抑圧の委譲というものがあります。抑圧委譲とは、上位者からの圧迫感を
下位者への恣意の発揮によって順次に委譲していくことにより、全体の精神のバランスが保持される
ことを言います。
福沢諭吉も「文明論之概略」で同じ指摘をしていますが、丸山は抑圧委譲こそ封建社会から受け継い
だ、日本人に内在する精神構造だと述べています。明治期以降の日本の対外侵略の背景には、抑圧の
委譲先がもはやない庶民の、その捌け口を外国に求める排外主義的ナショナリズムがあったといいま
す。
この抑圧委譲の精神構造は現代日本の政治にも貫徹しているようです。政治家・官僚・財界らは、失
政のつけやグローバル化等の経済的重圧を分かち合うのではなく下へ、下へと転嫁してゆきます。そ
して転嫁先をもはや持たぬ庶民は排外主義的ナショナリズム、いじめ、パワハラへと走り、あるいは
通り魔殺人へと爆発します。
抑圧の委譲が日本人に内在する固有の精神構造だというのはとても悲しいことだと思います。
http://money6.2ch.net/test/read.cgi/seiji/1192266575/400
丸山真男の概念なのね。
日本人のDNAに刻んであるのではなくて、日本の(従来の)社会が上下に密結合されているため、そういう現象が起こりやすいんじゃないかと思う。一見四民平等、内実は抑圧委譲な社会と、強固な階級社会、どちらがいいのかしら(もちろん、どちらでもないのが望ましい)。