地頭力と問題解決能力

http://www.blog15.net/archives/51322699.html

腕利きの税務署員は、お店に入っただけで、売り上げの推定ができるそうだ。
でもって、申告額との差が大きいと、査察の準備をするとか。
店内の広さ、客数、客単価、からの推定だ。
別に、彼らは物理学の専門家では無いと思うのだが、フェルミ推定の例かも。


第二次世界大戦中、米軍は日本軍の基地を空撮し、便所の数から兵力規模を推定したという。
日本軍は、きっちり人数に応じた便所を建設したので、よい目安になったらしい。
もちろん、エニグマ暗号をフェルミ推定で解き、ゼロ戦フェルミ推定で落とし、腹が減ったらフェルミ推定を食べた、というわけではないと思うが。


ORとドイツ潜水艦隊の経済封鎖

そのため商船には潜水艦を撃退する駆逐艦を護衛につけなければなりません。
ここで船団の規模が重要な問題となります。
駆逐艦の数は限られているので、船団を大きくするべきか小さくするべきかです。
仮に駆逐艦が10隻で商船が100隻あった場合は、
10隻の船団を10ケ編成し、それぞれに駆逐艦を1隻配備するという方法や、
50隻の船団を2ケ編成し、それぞれに駆逐艦を5隻配備するという方法や、
100隻の船団を1ケ編成し、駆逐艦を10隻配備するという方法など考えられます。
どれが最も有効かは判断できません。歴戦の司令官の勘にたよるしかありません。
それどころか作戦決定にイギリス伝統の星占いまで使われるありさまでした。

オペレーション・リサーチの発生
そこで作戦立案の為に数学者が集まりオペレーション・リサーチ(OR)を
生み出しました。数学者のチームは過去の統計を調べ上げ、分析しました。
その結果、輸送船団は規模が大きいほど安全だという結論を導き出しました。
イギリスは大規模船団を作り、駆逐艦を集中的に配備した護送船団方式
作りだし、イギリスへ無事に物資を運ぶことに成功しました。

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-SanJose/7769/hard2a/or.html

神風特攻への対策
またアメリカ軍も戦争中にオペレーション・リサーチを使用しました。
戦況不利になった日本軍は航空機による神風特攻を開始し、米艦艇は大損害を出しました。
しかし日本軍は長い戦争で優秀なパイロットを失ない、短い訓練期間しかない未熟な
パイロットしかいないと予想されます。当然、状況に合わせた戦術の変更は不可能なはずです。
そこで特攻隊の突入経路を分析し、一定の規則を発見しました。
それを元に攻撃を集中すべき場所を割り出し、対空砲撃をそこへ集中させました。
それにより特攻隊の大部分を撃墜することに成功しました。