異世界ファンタジーの表現

http://d.hatena.ne.jp/trivial/20070930/1191085161
中世的なファンタジー世界は、我々ユーザーを愉しませるものだが、いくつか欠点がある。
実在の中世世界では、綿によるニットの下着や水着は開発されていない。
ぱんつの欠如は、ぱんつはいていないで対応できるが、水着がなければ、ポロリも実装できない。
中世風の異世界が求められる所以である。


 さて、異世界を表現するにあたって、問題となるのが表記である。名詞には、固有名詞、物質名詞、抽象名詞、と、抽象度によって差異がある。もし、パーティー会場で、ヒロインが、「シャンパン」を飲んだら、読者は、「どこのシャンパーニュ地方だよ」と思うだろう。スパークリングワイン、発泡酒、と、抽象度は上がる。アルコール度数がそれほど高くなく、わりと上品で、設備の要らないお酒、というと、果実の醸造酒がある。これを、”ワイン”と表記するのは、それなりに問題ないだろう。適当な言葉、”ビノ:土地で取られる果物から作られるお酒。それほど強くない。風味がよく、輸出品としてこのまれる”とか、解説してもいい。葡萄酒、ブドウ酒、あと、抽象名詞で逃げる、というのも便利。ただ、一人称にこまるけど。
 ちょっといい言葉がないときには、まあ、そこはそれ。スコッチ、というと、「どこのスコットランドだよ!」となるので、火酒とかなんとか。日本酒とかいうと、もう、どうにもならないので、「サケ」とか言ってごまかすか。と、まあ、抽象名詞は、異世界で同様の言葉に翻訳される、というお約束で。
 数についてはどうだろう。異世界が、10進法を取り入れているかどうかは定かではない。16進の方が、色々便利だとは思う。暦も、一年を12に区切るとは限らない。一応、数は自動変換と思われる。暦も、”1月”という、モノに近い名詞じゃなくて、1の月、とか、そんな風に表されるようだ。
 ブクマコメントでは、識字率についての言及もあった。経済水準、教育水準で識字率は変わる。だから、識字率が低めな社会では、看板がアイコンで表現されたりする。


 まあ、こういう話は枝葉末節であって、主人公がヒロインとキャッキャウフフをするという大目的に従属するだろう。ただ、設定の齟齬は、物語のリアリティーをどんどん減衰させていくので、編集者による助言が望まれると思う。

追記:故事成語について

 キャッキャウフフとか、イヤボーンを阻害しなければ、別に何がどうでも問題ないと思う。
 「南無三」問題とかあったけど。”神頼み”、の”神”は、概念名詞と思われるが、”お陀仏”の”仏”がそうであるかは不明。お釈迦になる、とかまでくると、ちょっとヘンかも。ファンタジーの騎士様が、”矛盾”という言葉を発したからといって、「お前の仕える王朝、前は楚の国だったのかよ」と思う読者は少ないだろうけど、”四面楚歌”、”杞憂”、このへんならまだいいか、”死せる孔明生ける仲達を走らす”まで来ると、結構不思議がる人間が出るかも。”三十六計逃げるに如かず”だと、「宋王朝かよ」と突っ込むより、「過去の兵法書が」と、ウソ解説を始めてもいいか。

水着の必要性について

 んー、個人的に、ニットの存在は、どうでもいいのだけど、グラフィックに起こすときの自由度が変わってくるのではないかと愚考する。服の材料として、麻・絹・綿、そしてスク水素材としての化学繊維は設定しておいたほうがいいだろう。マジックアイテムでも可。
 あと、ビキニは販売戦略的に大事らしいし。そう。ビキニという名が、登場人物の口から出るファンタジーってあるんだろうか。「どこの環礁や」と、突っ込みを入れたい。

ビキニ問題。

 もし、私が編集者だったら、それが、キャッキャウフフでイヤボーンなシステムだったら、気にすんな、と助言するだろう。必要があれば、口先三寸でウマイこといえばいいよ、と*1。ハイでリアルなファンタジーなら、ありえないので考慮の対象外。

リンゴ問題

 キャッキャウフフに、リンゴが関わることは少ないとおもうので、あまり問題にはならないと思う。さすがに、ファンタジーな国に、「紅玉」は無いと思うけど。必要があれば、「戦士は赤い果物を手にとり、齧った」でいいかも。必要があれば、適当な文字列を設定、「ジョブスの実:大きさが掌くらいの木の実。少し酸っぱい。生で食べてもいいし、菓子にも使える。発酵させると、発泡酒になり、女子に喜ばれる。甲虫が好む。食べると頭が良くなり、みんなと違うことを考えられるようになる、と言われていたが、最近は、演奏が上手になるとされる」とか設定してもいいだろう。

*1:水着商売1000年のなんとか商会、13代目当主のビキニ氏が発案した水着である、とか