ボリューム肥大の傾向

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 人気がある限り連載を続けることは商業政策としてはまったく正しいが、同時に、そのことがストーリーマンガの「変質」を後押ししたことは否めないと思う。手塚治虫の『ジャングル大帝』は、わずか三巻で白ライオンの親子三代に及ぶドラマを描きえた。同じ内容を現在のマンガが要求するディティールの密度で描くとすれば、ゆうに20巻は費やされるはずである。

 えーと、マンガでは、ストーリーの提示だけでなく、グラフィックやディティールの描写からなる「体験」が要求されている、という話。

 コメント欄の、この表現も面白い。

>物語本来の要求を超えて、連載を引き延ばすということは、事実上ストーリーではなくキャラクター優先の作り方をせざるをえないということでもある。

★つまりキャラクターは、「物語」のなかに
住んでいる必要がなくなっているのに、
ムリの活躍を要求される→そのため「物語」
が壊れていく→キャラクターは「物語」から
逃げ出し→「キャラ」となって存在しはじめる
→二次創作に住み着いて、またキャラクター
として行動したりする…
といった現象でしょうか。