丸イと脱オタ

http://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20050710/p1
 資格もないのに、歴史を書きますよ。

・デザイナーズ以前
 ジーンズが格好いい時代。POPEYEや平凡パンチを眺めながら、西海岸ファッションを参照していたらしい。もしくはメンクラでアイビー??アメリカブランドの直輸入がカコイイ時代。ビームスはあったらしい。地方は西友か紳士服屋。地方資本のデパート。日本人のデザイナーも成功していたが、三宅氏や高田氏なんかは、あんまし若者向けではなかったようだ。PARCOもこのへんから。

・デザイナーズブランド・キャラクターブランド
 川久保氏やそのパ(中略)の人の成功で、黒服が流行。夜霧のハウス(中略)。子供服と大人服の中間な、若者服マーケットの出現。服飾に投資するという文化が発生。PERSON'sやK-FACTORYといったキャラクターブランドを、夕ニャンで露出したために、DCブランドブーム。それを当て込んで、丸井は新宿とか渋谷の店舗を改装し、クレジットというか月賦というかのシステムを作り、Tシャツとかスタジャンにロゴを貼り込んだ商品を高値で売りつける商売を始めた。PARCOには、譜代なPARCO―――店(池袋、渋谷)と、外様な―――PARCO(千葉とか)、があって、後者は丸井と大差ない客層を狙っている。

 また、この頃から紳士服チェーンの路面店が盛んになり、これで
 +ヨーカドーなんかのスーパー、紳士服チェーン
 +丸井に代表されるキャラクターブランド
 +PARCOに代表されるデザイナー、海外ブランド
 というヒエラルキーができた。

・DCブームの崩壊
 まあ、バブルは弾けるもので、このへんで猫も杓子も黒服の時代は終わり、アメカジのようなものに流行は移っていく。で、ストリートへ。で、このへん、文化の変遷も伴っていると思われる。

 +DC以前 : アメリカ西海岸な音楽、ライフスタイル、アイビーリーグ
 +DC   : MTV、ユーロなロック、テクノ、環境音楽、カルチャーやサブカル
 +DC以後 : アメリカのあのへんのストリートな黒っぽい音楽、ダンス、シルバーアクセ

・丸井の地位
 結局、適当な服にロゴくっつけて高値で売り抜けた時代の戦犯が丸井であり、DCバブル時はプラスに働いた丸井ブランドが、今ではちょっとマイナスイメージに働いているのが現状だろう。別に、丸井で買おうとどこで買おうと、同じブランドなら同じ服なんだけど。小中高とお仕着せの服でなんとなく過ごした人が、あえて買う服の店舗として、丸井を選ぶ(と想定される)あたりが注目。丸井の商品は、渋谷から原宿のあたりの最先端の商品を一回翻訳して柔かくしてから出すイメージがあり、原典にあたらず、翻訳にあたるような風味?原曲を聴かず、日本語カバーを聴く、ような。また、たぶん、主流は原宿の裏の方(行ったことはあまりない)のストリート系で、あれは只単なる衣服ではなく、音楽から行動まで含めた、イケメン都市系DQN専用品なので、(元)ヲタにはキツイのだろう。

オルタナな無印
 イケメンDQN系な(ストリート)ファッションと、イトーヨーカドー(非)ファッションとの対立の、オルタな位置が無印で、ファッションであるけれどデコラティブではない、というもの。流行の斜め上を行きたいヒトには最適。ただ、アニエスBとかプラダとかサザビーとか、そういうところのディフュージョンみたいに見えるので、原典主義者などの通向けではない。最近は、コムサismなんかもあるか。

・結論にならない結論
 +イトーヨーカドー(非)ファッション
 という、ファッションリテラシーが少なめな人がとりうる選択肢として、簡単なものでは
 +丸井
 +無印
 +ユニクロ
 というものがあげられ、
 簡単でないものでは
 +原宿ストリート
 +セレクトショップ
 がある。
 
 丸井は、流行の最先端から一歩引いて(その分、安く、簡易に)地方在住者やファッションリテラシーが低めな人に配給しているイメージがあり、それが脱オタとの親和性が高く見えて、

しかも「丸井」って!「脱ヲタ」を象徴するかのようだ!

 という言葉になるのだろう。