某作品の感想

村上龍は、「物語には「人が穴に落ちて這い上がる話か、穴の中で死ぬ話」の2種類しかない」という話を紹介していた*1

困難を→克服する
問題を→解決する
誤解を→解く
断絶→和解
課題を→達成
…みたいなアレかな。



某作品はその辺が少し「弱く」感じる。ただ、ドラマを作ろうと「この施設が廃業が決まった!それを存続させるには、主人公達がチームを作って全国大会で優勝することが必要」ってやるとリアリティが損なわれる恐れがある。チームの面子それぞれに「問題」があり、それを解決していき全てを調えた上で主題に挑戦するシーケンスだと尺がいくらあっても足りないし。そのへん、この作品は主人公以外にはあまり深入りせずとっちらかった感は少ない。
そんなわけで「破綻はなく、細やかにキャラクターの心情を演出しながら成長を描いた佳作」みたいな感想になるのだが、もうちょっと「前フリ」からの「回収」をやってくれてもいいと思うんだけど。