「優秀で思慮深い主人公」はライトノベルではきわめて稀か

http://togetter.com/li/317900

物語には二種類しかない

もうだいぶ前ですが、アメリカ人の映画脚本家と、物語の構造について話したことがあります。彼は、「物語には2種類しかない」という持論の持ち主で、「人が穴に落ちて這い上がる話か、穴の中で死ぬ話」の2種類しかないということでした。面白い仮説です。

http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/report/report24_2885.html


(リンク追加 20190308)

 人が穴に落ちた場合、這い上がるためには、いくつかの前提条件があります。まず、当たり前のことですが、「自分は穴に落ちている」という自覚が必要です。その上で、穴の大きさや深さや土質、何らかの道具は確保できるか、あるいは外部との通信手段はあるのか、食料や水、そして体力はどの程度保つか、などなど特殊な状況下における「情報」と「資源」を考慮し、這い上がるための方法を考え、実行に移すことになります。

検索すると、「村上龍は物語構造を道破した」のような文章に出会うことがあるが、こちらの村上龍のエッセイの文章のほうがそれっぽい話ではある。



でまあ、「優秀で思慮深い主人公」は、穴に落ちないよね。