http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20141210/275005/?P=6
水:日本人が買う「次のステップ」のクルマ、中核となるべき価格帯は、どんどん欧州車に取られているでしょう。これに対して誰も危機感を持っていない。天下のトヨタでさえ、250万円から300万円カーのシェアを奪われつつある。国内ではどんどん欧州車にやられている。フェルさんが言った通り、街で見ないでしょう。ぽっかり大穴が空いているんだよ。
水:そうでしょう。じゃあ、500万円以上のクラスはどうよ。残念ながら、ベンツ、BMW、アウディが総取りでしょう。ドイツ3社を合計すると、彼らは月に日本で、コンスタントに1万台前後を売っている(※2014年11月で3社合計1万1487台、JAIA調べ)。悪いけどクラウンはどう、フーガはどうよ。
水:違う。ヨーロッパの競争力の核心は、西欧と東欧のドッキングだよ。
F:西欧と東欧のドッキング。東欧革命による共産主義体制の崩壊。東西ドイツの統一。あの辺りのことですか。ベルリンの壁崩壊はいつ頃でしたっけ。
水:1989年。1989年にベルリンの壁が崩壊して、フランス、ドイツ、イタリアという先進国の技術と、ルーマニアやチェコ、ポーランドといった国々の人的資源、社会インフラがドッキングしてできた競争力。これがものすごいパワーになっている。ヨーロッパの自動車産業を含めたエンジニアリング会社が、こぞって東欧に移行しているためです。
「品質」で追い越せても、外装デザインやインテリアを含めた「設計」では負けて、その「品質」もエアバッグ騒動で大ダメージな予感が。