アフリカの問題、ハイチの問題、日本の問題

最も大きな損害は、ハイチ国土の脱森林化である。いまでは、森林は国土のたった2%のみである。木々のうちいくらかは、地元の農民たちによって切られた(そして現在でも続いている)が、多くは外国によって破壊されたか、外国に債務を返済するために切り倒された。去年、私はイスパニョーラ島*3を車で横断したが、そのときの光景はシュールなものだった。ドミニカ共和国との国境に至るまで、ところどころ月面のような光景が広がっているが、国境を越えた途端、ジャングルが出現する。

樹木がないため、ハイチは侵食作用によって表土を失い、農耕が不可能となってしまった。

http://d.hatena.ne.jp/cameracamera/20100201/p1

ハイチを訪れると、この国の問題が、その国民ではないことが分かる。賢く、勤勉で、親切な彼らはこの国の宝である。それに、ハイチ人は米国(そしてハイチ以外のあらゆる国)で成功する割合が高い。

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著名な英国の経済学者ポール・コリアー*7は、国連へのレポートで、ハイチに対する最善の戦略として、「縫製工場を建設すること」について概説している。このアイデア(スウェットショップ(労働搾取工場)!)は、アメリカ人の耳にはおぞましく響くかもしれない。しかし、この戦略は、バングラディッシュなどでは効果を上げている。それに、スラムに住むハイチ人と話す機会があったならば、彼らは一番切望しているのは、仕事であると言うだろう。数十の大規模シャツ工場が、ハイチを変貌させ得るのだ

http://d.hatena.ne.jp/cameracamera/20100201/p1

 働く方が、援助を叫ぶより有利であれば、みな働く選択をするだろうし、働き口が少なく、援助を叫ぶ方がリソースを得る可能性が高いのであれば、皆、援助を叫ぶだろうなと思う。こういう行動をなんて呼ぶんだろう。比較優位、は違うしな。
 あと、大学出ても出世する見込みが無ければ大学なんて行かないし、給料が出る見込みがなければ教師なんてやらないし、以下続く。特殊な例だけど、頭がよくて、教育にお金を出してくれる家族のいる奴が、医大を出ると欧米に釣られるらしい。で、医師不足のアフリカにボランティアの欧米日人が。そして医師不足の地方病院が規模を縮小し、日本では「安価な外国人を雇おうぜ」という話に。

比較優位

比較優位を持つ(相手より機会費用の少ない)財の生産に特化し、他の財は輸入する(自由貿易で)ことで、それぞれより多くの財を消費できるという国際分業の利益を説明する理論である。比較生産費説ともいい、リカードモデルの基本である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%94%E8%BC%83%E5%84%AA%E4%BD%8D