こういう例に対しても、「宇宙の営みに比べれば、人間の一生なんて」とコメントするのかしら。「苦痛に満ちた現世に比べれば、天国での救済は」とかね。
アメリカの例
Kara Neumann(11歳)は、あまりに弱っていて、歩くことも話すこともできなかった。彼女の両親は、神のみが病を癒せるのだと信じており、神に娘の回復を祈ったが、医者には連れて行かなかった。
カリフォルニア州から来た叔母が、ここの保安本部を呼び、病気の子供の救出を狂わんばかりに訴えた。救急車がWausau郊外のNeumannの家に来て、Karaを急いで病院に運んだ。病院に到着したとき、Karaは既に死亡していた。
郡検死官は、Karaが、診断および治療を受けなかった若年型糖尿病による糖尿病性ケトアシドーシスで死亡したと判断した。この状況は、体内でインシュリンを合成できなかったときに起き、重い脱水症状と、筋肉・肺・心臓機能の障害をもたらす。
中略
昨年には、信仰療法に対する信仰への冒涜という理由で子供たちの治療を望まなかったことにより、オレゴン州在住の二組の両親たちが刑事訴追された。一組目の両親は昨年3月に肺炎で死亡した生後15か月の娘について、殺人容疑で訴追された。もう一組の両親は、ひどく痛み、かつ容易に治療できた尿路感染症の合併症で16歳の息子を死なせて、過失致死で訴追された。
「多くの種類の児童虐待が、頑固な信仰に動機づけられている」とRita Swanは言う。彼女は元クリスチャンサイエンスの信者であり、生後16か月の息子Matthewを、髄膜炎の治療に病院に連れていくのを先延ばしにして死なせている。「我々は厳しい方法で学んだ」
http://transact.seesaa.net/article/113018333.html忘却からの帰還: 宗教教義としてのQuackery
http://d.hatena.ne.jp/tikani_nemuru_M/20090221/1235152054
次世紀ファーム事件
2005年7月、健康補助食品を研究する岐阜県恵那市の「次世紀ファーム研究所」に滞在中の神奈川県の中学1年女子生徒が糖尿病性昏睡で死亡。生徒の母親が天羽昌子被告(49)から「研究所に行けば病気は治る」と勧められ、インスリンを持たないまま滞在、3日後に死亡したとされる。岐阜県警は適切な処置を取らなかったとして過失致死容疑で天羽被告を書類送検。天羽被告はその後、在宅起訴された。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2009021802000223.html
公判では、看護師資格を持つ天羽被告は、原田さんの容体悪化を研究所から電話で連絡を受けたが、専門医の治療を受けるように指導しなかった点が過失にあたるかをめぐり、検察と弁護側の主張が対立していた。田辺裁判官は弁護側の主張通り「医療機関への搬送などを指示したとしても確実に救命できたとは言えない」と指摘した。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2009021802000223.html
救命困難と思われる事例を逮捕した件と温度差が。