"病める米国医療、無保険者の悲鳴-病院が医療費債務を売却、金融機関が厳しく取り立て"

これは新手の“錬金術”の話だ。公的医療保険制度のない米国においては、医療保険に加入していないか、加入していても十分な給付金を受け取れない患者が多い。そんな患者からカネを搾り取るため、様々な金融業者と手を結ぶ病院が増えている。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20071130/142016/?P=1

 費用を請求することを、「搾り取る」と呼ぶのね。BusinessWeek誌は。
 医療で、一定の安全性・成果を担保するためには、一定のリソースの投入、一定の設備投資、一定の薬剤購入が必要と思われる。なので、一定の費用が回収できない場合、俗に言う赤字、という状態になる。赤字が増えれば破綻かもしれない。もちろん、費用を個人が負担すれば個人が破綻、病院が負担すれば病院が破綻、企業が負担すれば企業が破綻する恐れはある。
 ので、経済的に合理性のある医療について国民で合意を得て、リスクに対して法整備が整えられれば、医療費の増加を幾許か抑えられるような気もする。
 たとえば、救急車の出動には、一回3万円程の費用がかかるという。緊急でない風邪の救急車による夜間外来の受診、という例を考えれば(稀有だとは思うが)、社会にとって、かなりの負荷となる。日中、タクシーで受診してもらえば、タクシー代は数分の一だろう。だけど、救急車なら自治体持ちだけど、タクシーなら自己負担なんだよね。
 と、こういうことを考えると、お前はどれほどの資格を持って、病人の救急車を呼ぶ権利を留保するのか。自己責任論は、責任転嫁のマジックワードだ。という反論が想定されるので、私も留保の無い生の肯定を願って、デカルト三唱しておく。