おふくろの味と、ファミレスのハンバーグ

 ファミレスの開発部で、日夜、描き分けのできない、じゃなくて、似たような味のハンバーグを開発している人だって、お家に帰れば、作家性、じゃなくて、おの家独特の肉じゃがだか、ビーフシチューだかパエリヤだか作っているかもしれない。作っていないかもしれない。だいたい、その人がシェフとして料理を作れば、作家性、じゃなくて個性のある料理を作れるのかもしれないが、セントラルキッチンで皆でつくって、配布するのが前提だし。
 で、プレーンな味のハンバーグに、ソースを変えて、和風洋風イタリア風、ドリンクバーにサラダバー、目当てに客が来るので、それはそれでいいのだと思う。客だって、プレーンな味のハンバーグが食べたい時にはファミレスに行くし、凝ったハンバーグが食べたいときには洋食屋に、肉じゃがが食べたい時には小さな飲み屋に行くだろうから、それはそれでいいのだと思う。