「現代学園異能(仮称)」とは

典型的なおはなし

(フラットでポストモダンな)現代の学生生活の裏には、隠された真実(裏のセカイ)があった。
ボクたちは、そのことを知らずに生きてきた。真実は、ボク(主人公、読者)(と異界からの使者=ヒロイン)だけが知っている。平穏な学校生活と、異界のタタカイに引き裂かれるボク。彼らのモノであったこの力を使い、ボクは戦う。

構図

 強固な現実と、強大な異界というか魔界、この二項対立を際立たせた書き方が、「現代学園異能(仮称)」の特徴でしょう。この二つの世界が、非連続なほどその効果が高いわけです。で、主人公が特権的に二つの世界を繋ぐキーメンバーの一人となる。
・この世界と、向こうの世界
・この世界にいる、ボクらと奴ら
・この世界に紛れ込んだ、奴
という順番かも。
 サイエンスとスーパーサイエンス、程度だと地続きになってしまうので効果が薄くなる、と。しかも、異界については、主人公周辺だけがそれを知っていると対立が際立ちます。

典型的なイベント

 異界からの使者の攻撃で、学園の生徒全員が(知らないままに)操られたりエナジードレインにあったりと危機に。主人公は、彼らを救うためにカリカリモフモフと人知れず奮闘する。あ、もちろんイベント終了後はみな覚えていませんよ。

現代学園異能(仮称)」度による分類

上記の、典型的なイベントを実行した、もしくは実行可能である、と度数高めになる。

現代学園異能(仮称)」度 高め

* 魔女式アポカリプス
* レジンキャストミルク
* シャナ
* Missing
* ブギーポップ(最初の頃)
* カレとカノジョと召喚魔法
ライトノベルではないけれど月姫Fate


現代学園異能(仮称)」度 中くらい

* 学校を出よう!(学園のみんな能力者)
* 空の境界(異能力はあるけれど、異世界ではない)
*「終わりのクロニクル」(異世界、異能力は出現するが、組織ではありふれている)

現代学園異能(仮称)」度 弱め

* 9S(学園ものの気配はある。超科学)
* 戯言シリーズの後半(超科学)
*「デュラララ」
*バイトでウィザード(別世界じゃないし、奴ら、でもない)
*殺×愛(世界は異界に席巻されている。ただ、主人公が特異点であることは知られていない)
* ボクのセカイをまもるヒト(実は読んでいた)

薄め

*煉獄のエスクード(主人公の職業なんだったっけ?)

(未読)

* 絶世少女ディフェンソル
* 座敷童にできるコト
* ザンヤルマの剣士
* タマラセ
*「HHO」

付記

 禁書目録は、超科学と魔術が対立しており、隠蔽されている感が弱く、まあどちらも「向こう側」で対等です。なので、「異界の力を手に入れた」的な設定は薄めです。フレキシブルノベル、ということで。


 「現実と違う日本」は、排除要件ではないと思います。でも、例えば超能力世界なんかで、みんな能力を知っていたら、二項対立が生きないんじゃないかと思います。つまり、能力が一般的でないセカイで、能力を持つ主人公が特権化されるわけで。

もうちょっと追加

 デビルマン、あたりに源流が?
 幻魔大戦