"憧れの「ニセ医者」稼業!"

http://www5f.biglobe.ne.jp/~iyatsue/niseishinsx.htm

この医者がどうしてバレなかったのか?に関しては、僕にもよくわかりません。ただ、この人はかなり器用だったのでしょうし、「見学生」時代に習ったことを生かしていたのでしょうね。実際、医学部を卒業して国家試験に合格し、知識はあるけれども実戦経験に乏しい新人研修医より、はるかに「使えるヤツ」であった可能性すらあると思います(「見学」中に、いろいろ習ってもいただろうし)。

そして、そんなふうにして仕事をこなしていけば、とりあえず「慣れればなんとかなる」もののようです。ひと昔前は、戦時中の「衛生兵」という軍医の助手をしていた人たちがニセ医者として開業していた、なんて話も少なくなかったですし。そもそも「本物の医者の卵」である研修医たちだって、現場に出れば、「国家試験に合格するための勉強」と、「現場で臨床医としてやっていくための知識や技術」のギャップには、非常に苦しめられるのです。薬の名前もわからなければ、点滴も失敗ばかり。検査はただ見ているだけ。仕事は伝票書きと検査の付き添いとカンファレンスでの上司のサンドバッグ。少なくとも、専門医療ではない、一般外来診療で「研修のごく初期の研修医」と「1年間現場で『見学』してきたこの男」の違いを見抜くのは、とても難しいと思います。たぶん、国家試験の問題を解かせれば一発だったのでしょうが、現場でそんなことをする人はいないし、ましてや「よそから来てくれている先生」ですからねえ。


分析の元ニュース

医師免許がないのに8年間も病院などに勤務し医療行為をしたとして、警視庁生活環境課は6日、医師法違反(無資格医業)の疑いで、東京都目黒区の山城英樹容疑者(33)を逮捕した。