http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20051115/1132015320

「頭がいいとはどういうことか」という問いについては私には長年の疑問がある。

「頭がいい」とはどういうことかについて知っていると称する人間は、当ながら、自分は「頭がいい人間と頭が悪い人間を識別できる」ほどに頭がいいと思っているということを意味するわけであるが、彼の「オレは頭がいい」という確信には、その名乗り以外にはいかなる根拠もないということである。

 モテる奴は恋愛論を書かないし、
 幸福な奴は幸福論を書かないし、
 マンガを書くのに忙しい作家は漫画論を書かない。
 「頭のよさ」について話題にする人間は、「頭のよさ」に拘らざるを得ない何かがある人間だ。
 と、メタな議論をしてみる。そう。このサイトでなんとか論を取り扱うのはそういう理由。
 

 頭がいいということは、まず、ベースでは、他者との軋轢をうまない知恵があるということです。

 その基本は自分を隠すことと「外的な配慮」(グルジェフ用語)ということ。

 「外的な配慮」とは「内的な配慮」の克服からできる、多分に。

 では、「内的な配慮」とはなにかということだが、これは、「他人が自分をどう思っているかを配慮すること」。

 で、やっかいなのは、自己評価というのは他人の評価だということ。

 つまり、「他人の評価なんか私は気にしない」によっては「内的な配慮」は克服されず、さらに混迷を深めるというか狂気に至る。