『学校を出よう! 6 Vampire Syndrome』 蒼魚 真青,谷川 流 (メディアワークス)

Vampireのシリーズの完結。どこかでだれかが、谷川流は、物語の構造にしか興味がないのだろうか、という趣旨の発言をしていたことを思い出す。その傾向はハルヒよりこっちのが強い。巻が進むにつれ、茉衣子の対宮原、佳由季の対真琴フラグが立ちそうになっている。また別のサイトでの、「主人公は茉衣子じゃないか?」という意見には賛成。

 メタ論、というか、空間やら時間やらを区切ったセカイを構築し、その外側、内側、ページの上といったメタセカイ(何語だ?)との相克それ自体にはあまり興味はなかったり。「あなたが見ているセカイの外にもセカイがある」という、キャラクターの感じるカタルシスは伝わってくることはあるけど。