ワゴンとセダンとSUV

『セダン』が自動車の形式の中心である。いや、そうであったかもしれない。
T型フォードの時代は、ペダルが前輪の上縁くらいに位置していたのだ。
現代のセダンは車体の高さが車軸程度。その上に椅子が据え付けられてペダルは車軸手前あたりに置かれる。そんで後部座席の背もたれがリアタイヤのアーチに移行するって感じ。そしてトランクが付く。フォーマルな印象を受ける『セダン』は20世紀までは日本の自動車の中心であったが、それ以降小型車はハッチバックに、大型車はSUVやミニバンに移行し国産のセダンはかなり減っている。

現行のカローラセダンは長さ×高さが 4495x1435である。ワゴンも同じ4495x1435サイズ。昔のボルボとかレガシィを見ると分かるように、ワゴンはセダンより荷室が延長されていることが少なくなかった。全長が短い方が軽快でありまた車庫入れも楽であるが、当然長い方が積載力は高い。あと、積載容積だけいえば車高を上げ高さ方向を稼いだSUVも荷物を積めないわけではないが、上に積み上げると下の物が取り出しにくいなど荷室面積が重要な場合はある。なので、古いクラウンワゴンとかマークIIワゴンが楽器を運ぶ人に人気という記事は見たことがある。

これがカローラハッチバックとなると4375x1460と全長が短くなる。全長が短い方が軽快でありまた車庫入れも楽である。『一家四人で海外旅行、トランク4つ』というのは想定していないが『二人+トランク2つ(後部座席を倒す)』か『四人+ボストンバッグ4つ』を選べるのがハッチバックの良いところだろう。ノッチバックセダンだとトランクを一つ入れると二つ目は荷室に入らず後部座席に突っ込むことになるかもしれない。セダンより短いのがハッチバック、セダンと同程度の長さでノッチバック式でトランクが独立しておらずハッチバック式になっているのが5ドアという認識。海外ではそこそこ人気だった5ドア、各メーカーが普及させようとして失敗していたが、海外メーカーがSUVに導入していて時折見掛ける。


カローラクロスは4490x1620。長さをほぼ合わせてあるのね。ボディを新造し、着座姿勢を直立気味にすると室内空間も荷室も稼げる。