IT後進国たる宿命

https://president.jp/articles/-/72885

法の不遡及』という概念がある。Wikipediaによると

法令の効力はその法の施行時以前には遡って適用されないという法体系における理念の一つである。 罪刑法定主義大陸法に分類される法体系では一般原則として強く支持されているが、コモン・ロー・英米法に分類される法体系では一応存在する程度の理念である

である。


日本国憲法では

第三十一条 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

と定められている。

そうなると、法律の制定時には熟慮に熟慮を重ねて不具合がないように検討しなければならない。法律の枠内で損害が出ても法改正するまで刑罰の対象にはならないため穴があいていたら立法し制定し施行するまで穴が塞げないのだ。そうするとガッチガチのガチガチに既得権益に保護的な立法になる。自動運転だのなんだのかんだのの話まで敷衍すると『他国が実施して十分に開発されてからでないと許容できない』って話になる。そりゃあ、後進国にならざるをえないわな。
(許認可に莫大な手間が掛かることの暗黒面として、一旦与えた認可が取り消しにくいという事態も発生する)