雑記

ピンチをチャンスにしたポルシェ911

ポルシェ911は930の頃から特異的なクルマであり、イマも特異的なクルマである。
FFとかFRとか、そういうレイアウトは無難なパーツで無難なクルマを作れるが、ポルシェ(911)は水平対向エンジンのRRレイアウトという特異的なレイアウトを採用している。フロント搭載の場合に比べ低いノーズを実現できるのがMRもしくはRRであり、MRでは困難な後部座席を設定できるのがRRである。しかし、RRはリアヘビーなため操縦安定性を獲得するには強靭なシャシーや優れたサスが必要という。また、水平対向エンジンは高さが低くドライバーのヘッド部分から一直線にテールエンドまで落ち込むリアを形作る上で大きな役割を果たしているが、水平対向エンジンはスバル位しかつくっておらず、他に流用が効かないのでコスト高になる。
 というわけで、フェラーリランボルギーニもその他のメーカーも優れたスポーツカーを作り続けているが、「ポルシェ911」が独自性を保っているのは「ピンチ」なメカニズムを敢えて(仕方なく?)採用し、それを昇華させることで「小型で独自性のあるスタイリング」のスポーツカーに仕立てたところにあるんじゃないかな、って感想。