ロングテールはもふもふしているか

パレートの法則(20対80の法則)は、ビジネスの分野で重要視されていますが、なんで重要かというと、もう一つの微積分である「ランチェスターの法則(戦力集中の原則)」と非常に親和性が高いからです。

ランチェスターの法則とは、「戦力を集中しないと、大軍でも各個撃破されてしまう」ことを数学的に証明した法則です。たとえば、40万の大軍に20万で挑むとき、普通に戦えば敗北は必至です。しかし、相手を10万ずつ4軍に分割することが出来たとすれば、局地的には20万対10万となって有利になります。--http://beyond.cocolog-nifty.com/akutoku/2006/09/post_445e.html

ランチェスターは、第一法則とか第二法則とかあって、オリジナルのアレがどうこうというソレ。


パレートは、アイテムの形質を、たとえば売上が(よい|ふつう|悪い)、コストが(安い|普通|高い)、みたいに観察して掛け合わせると、効率のよいのは20%くらいに見える、そんな話に理解している。

ただし現代で言われるパレートの法則の多くは、法則と言うよりもいわゆる経験則のたぐいである。自然現象や社会現象は決して平均的ではなく、ばらつきや偏りが存在し、それを集約すると一部が全体に大きな影響を持っていることが多い、というごく当たり前の現象をパレートの法則の名を借りて補強している場合が少なくない。

また主要な一部(80:20の法則で言う20%の部分)だけが重要で、残りは重要ではないという説明がまれに見られるが、それも本来のパレートの論旨とは無関係である。

 ただ、ロングテールは、初期投資という、数量に依存しない一定規模のコストが必要な製造・開発には(すくなくとも現時点では)適用できなそう。既に誰かが投資して(もしかすると投資家が投資を回収できなかったかもしれない)製造されたコンテンツを販売するにはいいのだけれど、映画なり書籍なり音楽なり、「ロングテール投資」というのは実現するのだろうか?