東証システムダウン

 要するに、東証は賭けに負けた、ということだ。
 コストを下げればリスクは上がる。そのギリギリのところを突こうとしたけど、コーナーで膨らんでコースアウト。安定性を上げるには、誰かが投資しなければいけないけど、誰が投資するんだろう。ハードの冗長性、ソフトの冗長性、システムの余力。今、企業には余裕がなく、他人のプロジェクトに関わりたがらない風潮がある、という指摘も見た。つまり、プロジェクト外の人間が、ちらりと覗くと、もしかしてミスに気づいたかもしれない、という話。これは生産面での冗長性、かな。
 
 あ、ぐぐるたんに頼めば、安く信頼性も高いの作ってくれるんじゃないかな。一日700万件のデータなんて、日常茶飯事だし*1


http://s03.2log.net/home/mri/

166 名前:仕様書無しさん[] 投稿日:2005/11/02(水) 13:29:13
↓ビジネス板で驚くべき実態カキコはけーんw

857 :名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/02(水) 12:34:40 id:DSn1XIAK
俺、元外資証券のシステムやってたんだけど、海外の取引所ってほとんど同じ環境のテスト環境が平行でずっと動いてて。
こちら側で何か新しいものがあったり、向こう側で仕様変更があった場合、実際のプロダクション環境に手をつけず普通にテスト可能なんだよね。
通常、新しいリリースがあるときはそっちでしばらく運用して(3ヶ月くらい)、その後にプロダクションにリリースという。

でも、東証ってテスト環境がないんだよ。
たまにプロダクションシステム使って休日にテストするだけ。
今回だって、3連休使って変更したわけでしょ?
海外の取引所だと、テスト環境で3ヶ月くらい運用させて訳だから、それに比べると舐めすぎだよね?

それより何より、やっぱりあれだけクリティカルなシステムなのに、純粋なテスト環境が無くて、たまの休日にプロダクション環境をテストに開放するだけってのが、すっげー驚きだった。
こっち側の東証に繋ぐ自社開発のシステムもバグが出たことあるんだけど、新しいリリースのテストが出来ないんだよ。
2週間後の土曜にテストして、そこで上手く行かなくて、次のテストは1ヶ月後の日曜とかさ。

ロンドンとかNYの取引所は独立したテスト環境提供するから、平日にいくらでもテスト出来るんだけどね。
注文件数に対するシステムの容量もそうだけど、物凄いケチってるよ、東証は。
それか、高い金払っても、それがシステム構築に使われず、リベートに消えてるとか。

開発現場の天国と地獄(6) − @IT
ttp://www.atmarkit.co.jp/farc/rensai/heaven06/heaven06c.html
> いままで構築をしてきた100人月以上のプロジェクトでは、必ずテスト環境が不足しました。
>今回の案件でも再三あらかじめ警告したにもかかわらず、やはり不足しました。
>いつも、
> 環境(1)……開発環境
> 環境(2)……テスト環境1
> 環境(3)……テスト環境2
> 環境(4)……本番環境
> 環境(5)……ユーザー教育環境
>を用意します。しかし、私は少なくとも、もう1つは絶対に必要だと考えています。
> 毎回「テスト環境2って何ですか?」と聞かれ、常に「コストが……」という形で却下されてきました。
>しかし、当初テスト環境2を却下したプロジェクトはすべて、結局は用意することになっています。

そういや、ITa→ITb→STってやるのってIBM系なんだっけ?

http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20051103

# Dain 『 大手システム屋は外注で立っているようなものです。本家では一行もプログラムを書いておりません。おそらく、「データの格納位置を変更した」担当した会社と、「プログラムがその変更を認識できなかった」会社は、別会社でしょう。

 ご指摘の「ビジネスから見た富士通の構造的変化」なら、PROBANKプロジェクトの蹉跌あたりが該当するかと思います。』


低迷する顧客満足度、空洞化する技術力 ---- 富士通の抱える根深き問題
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NC/TOKU2/20030523/1/

顧客満足度が低迷している最大の理由は、技術力の空洞化である。協力会社に依存し、富士通本体でシステムの設計や開発を手がける機会が少なくなっために、システム構築の能力全般が低下している。技術力の低下は、顧客へのサービスやシステムの品質に直接影響する。他の大手ベンダーでもこうした問題が存在しないわけではないが、富士通は外部への依存度合いがとりわけ高まっている。

 そもそも富士通の競争力の源泉は、幅広い層の顧客に密着することで得た、顧客の業務知識だった。だが事業規模を拡大するに連れて、外部への「丸投げ」が横行し、業務知識が社外に流出してしまったのである。

成果主義の成果。

*1:もちろん冗談。データの整合性を厳密に保つ勘定系と、冗長で構わないHTML系は別