アメリカ大手部品メーカーデルファイ倒産

http://bbs.jp.aol.com/bbs/news/2600/68/
株価
http://finance.yahoo.com/q/bc?s=DPH&t=3m&l=on&z=m&q=l&c=
 超巨大な部品メーカーの前に、日本の部品メーカー、さらには日本車は敗れる、なんていう論調をずいぶん前に見たことがある。さて、倒産とは負債が返済出来ないことであり、予定通り売れなかった、ということだと思うのだ。で、完成品メーカーは客の嗜好しだいだけど、部品メーカーは大手納入先(この場合GM)と生産契約を結ぶわけで、ジリ貧倒産って考えづらい(いや、倒産してるけど)。なんていうか、生産ラインつくって在庫つくって販売して、やっと販売台数が確定する完成車と違って、すくなくとも、発注が来てから材料仕入れてくる仕事に思えたもので。年金保険といった、レガシーコストなんていうのも関係あるんだろうか。

ルノーと同じく、日産には明日を担うような技術が無いのです。例えば;
 - LEV(Low Emission Vehicle):電子制御システムの Key Component を独ロバート・ボッシュに依存し Black Box 化されている
 - ハーフトロイダル式無断変速機:技術を持っているのは日本精工であり、日産自身は何の技術も持っていない
 - ITS(Intelligent Transportation System): 自力で開発する余力なく、日立と組んだ
 - 燃料電池車:燃料電池ユニットを加バラードパワードシステムズに依存し、ユニットの封印を解いたら莫大な違約金を払わねばならない

また、部品会社との資本関係/取引の見直しにおいては、系列部品会社の株式を大幅に売却し、この点からも技術の消失が懸念されています。つまり、単なるアッセンブリメーカーになる事が危惧されているのです。
 - 最大の系列部品会社であった「ユニシアジェックス」の株式を、提携した日立に売却した
 - シートメーカーの池田物産:米JCI(ジョンンソン・コントロール)に身売りした
 - 足周りやプレス部品メーカーである「ヨロズ」も売却した

厳しいリストラにより収益力を回復させ有利子負債を削減したカルロス・ゴーンCEOは、これからは販売台数を増やすべく攻勢にでる事を表明していますが、それには技術力を含めて魅力有る商品を開発できるかにかかっているでしょう。