"なぜエロマンガはエロゲーのような批評の対象たりえないのか?"

http://sekai.bblog.jp/entry/235929/
エロマンガって、エロマンガ業界のことなのか、それともエロマンガ作家のことなのか、エロマンガ編集者のことなのか、エロマンガフォーマットのことなのか、エロマンガの個別タイトルの話なのか、そのへんの切り分けによって話は変ってくるような。

大きい話で言えば、声の大きさって

ユーザー数×ユーザーの強度×作品の強度×新規性(話題性?)

で決まるのではないか、と今考えた。

アニメ化されると、ユーザー数は増える。
エロゲオタは、おそらく他の愛好家よりPC親和性が強く、ネットでの発言が強い。
長い話になると、作品の強度は増す。
新しいフォーマット、新しい絵柄を提示すると、新規性は増す。

エロマンガの批評はあったとしても、きっと目立たないのだろう。


また、文学界・哲学界っぽい話でいえば

いやぁ、単にエロマンガを東さんとかが正面から語らなかったからでしょう。オタクも批評したがらないのは。

というコメントもあるが、森山塔だとか、エロマンガ界から外部への進出が増えた時に、いろいろ批評の対象となっていた気もする。大塚某氏の頃も。知らないけれどエロ劇画の頃も。まあ、少なくとも現在は、エロマンガを特権的にカテゴライズする意味があんまりないのでは*1

つまり、エロゲーエロマンガと比較してより高いインタラクティビティがある。
これにより、エロゲーエロマンガよりも内的参加を深化させ、より深い共感を呼び起こす効果があると思われる。
ということですな。

ということで。
 
 ただ、エロマンガに多い、16p位 × 5〜6回といったフォーマットで、深い共感を呼び起こすのって難しくないかな。

追記
http://d.hatena.ne.jp/mae-9/20051009#p1

そもそも一〇年くらい前までは、オタク向けポルノの批評といえば永山薫氏あたりを中心にしたエロマンガ批評のことだった、ということがその指摘に際して忘却されてるっぽいんだよね。

90年代エロマンガ批評を内面化したようなひとたち、のサイト
http://d.hatena.ne.jp/izumino/
http://d.hatena.ne.jp/bullet/
(↑アンテナ501件目)

塩山芳明氏のサイト
http://www.linkclub.or.jp/~mangaya/index.html

更科修一郎氏のサイト
http://d.hatena.ne.jp/cuteplus/

20年前の話題の一例
http://d.hatena.ne.jp/rulia046/20050823


http://d.hatena.ne.jp/kyoju/

友人のエロマンガ家は、一般漫画とエロマンガの違いを評して、エロマンガは一つのもう終わってしまった物語の結果を描くのだ、と言ったことがあるが、蓋し名言である

*1:ちょっと補足。単に、最近一般誌でもエロエロだから、エロマンガでなければ出来ない表現って減っているのじゃないかな、ということです。