大陸移動説とAPFSDS

 世に容れられず、後に正当に(?)評価された学説は多い。その一つに、大陸移動説がある。大陸が動くなんて、星ではなく地面が回る、粒子が波動の性質を持つ、などと並び、信じがたいことだ。地震による測地、進化論、そして高圧環境下では固体が液体の性質をみせること、などの傍証を経て、プレート理論は受け入れられていった。完全に正しいのかといわれると、自分に答えることは出来ない。でも、地震観測を理論化する上で重要な役割を果たしており、何時何分何秒に地震が起こると予知はできないが、リスクの高低を示す上で役立っている、と思う。
 高圧環境下で固体が液体の性質を見せるなんて、感覚的に理解することは出来なかった。しかし、超音速で飛来するAPFSDSの着弾時にはこの現象が発生し、金属装甲は浸徹されていく、ようだ。信じようが信じまいが、M1A1から発射された120mmAPFSDSは超音速でT72モンキーの装甲に着弾し、避弾経始を無視して浸徹していく。直感を超えても理論が有効性を発揮するのは不思議な気分。