"TYPE-MOONは「セカイ系」の終わりを告げるのか?"

htt://chiruda.cocolog-nifty.com/atahualpa/2005/09/post_c64f.html

まとめよう。80年代から続く、現実の「世界」や「歴史」の代償を虚構に求める「世界系」のブームは、95年のオウム真理教事件で最悪の帰結をみた。が、同時にエヴァのブレイクによって、空白の「世界」や「歴史」の中でキミとボクの交流を描く「セカイ系」作品が勃興する。しかし2000年以降、「セカイ系」を投影したかのようなネットの世界の発達と、そこで起きる犯罪の数々で、「セカイ系」の説得力も今や風前の灯火。そんな中、TYPEーMOONによって再び「世界系」に注目が集まろうとしている。

 文章はかなり面白い。世界系、偽史構築系の作品例として、MADARAを例示しているところも面白い。世界系とセカイ系を、排他的なものであるかのように記述しているのはちょっと違和感。宮崎勤事件は、オタククリエーターに衝撃を与えたらしいが、NEVADA、王子様事件がクリエーターに与えたものは少なそう。
 ともあれ、95年から05年をセカイ系の時代、05年からを型月による世界系の復権、と言い切る明快さがおもしろい。