ヲタと成長

 ヲタ論を煮詰めると、最後に現れるのがコレ。いわゆるラスボス。実は、この先に、成長を否認した国家のあり方という神がいて、こちらに立ち向かおうとすると、喝采を浴びせた市民が神殺しといって石を投げる罠。さて、ヲタと成長といえば、香山仮説を思い出す。それは、
・努力を積み、成功を手に入れるプロセスをRPG追体験することで、現実に適応できない少年に、現実で生きる力を与えられないか
 というもの。この仮説の正否は、例示するまでもないだろう。香山仮説が脚光を浴びることは無かった。仮想現実内での行動が、ゲームデザイナーの暖かい眼差しに支えられている限り、プレイヤーの成長に結びつかないのではないか、というコメントを見たことがある。創作内で成長を描くことと、それを自分の物として取り入れること、この間には一定の困難さがあるようだ。