ウニクロについて書いてみる。

http://d.hatena.ne.jp/activecute/20050714#1121311904

 競合する業種、ロードサイド型のカジュアルウエアの路面店、として、ジーンズメイトとかそういうものは色々ある。以前のユニクロは、そういう店であり、広告のチラシには、幸せ(そう)な家族が描かれていた。服の選択肢はヨーカドーがあり、オシャレな店があり、オルタな選択として無印があるが、ヨーカドーとGAPの間くらいの位置にあったのか。
 で、単なる流通ブランド、ダイエーとかヨーカドーと同じ、であったウニクロは、フリースでヒットを飛ばした。安くて高品質、という"要因"もあるが、"ウニクロのフリース"、"ウニクロ"というブランドが、価値を持ったということだ。パタゴニアのフリースを着せた子供に、パパ、ウニクロのフリースのがいい、と言われた笑い話を読んだことがある。品質でも価格でもないのだ。
 で、結局(と言い切るのは卑怯な話だが)、ウニクロはブランドイメージの維持に四苦八苦している。イメージ重視なCMがその現れに見える。色々試行錯誤しているが、デニムとTシャツ程度か、当たったのは。ブランドイメージの"維持"が可能であれば下げは止まり、GAPや無印の仲間入りができるだろう。そうでなければフリース以前の場所まで戻るだけだ。
 極論を、事実誤認や誹謗中傷を承知で書くと、ヨーカドーだってウニクロだってGAPだって無印だって○井だって銀座のどこかのブランドだって、売っているものは同じなんだ*1。ちょっとばっかり、書いてあるロゴが違ったり、細かい縫製が違うくらいだ。ただ、ブランドと、アイテムに対する、使う側と、見せびらかす相手のリテラシーによって、満足度が変わってくるだけなのだ。ある種のブランドは、ロゴが付いているだけで持っている人は幸せになれる。ウニクロのフリースはそういうアイテムであったし、現在、ウニクロのアイテムはその状態にない。無印良品は、いくつかのアイテムから始まり、わけあって高品質、という、アイテム単位のブランドイメージから、シンプルな生活、へと、ライフスタイル全般へと訴求するポイントを変え、よりメタな方向へブランドの焦点を変化させている。ために、なんとなく無印に行くと幸せになれそうなきがして、足を運ぶ人が続出する。ヨーカドーや、しまむらよりオシャレで、ジーンズ屋よりキレイで、無印ほどオルタってなく*2、GAPより身近、というあたりに着地させるのではないカナ。

*1:嘘です。ゴメンなさい、と予防線を張っておく。自己ツッコミは格好わるいけど、でも張っておく

*2:延期を続けるという意味ではない